品質システム四方山話 No. 240

失敗は成功のもと


 今週は本社のなすさんより寄稿頂いたので紹介します。

 今使っているジアゾ乾式複写機が入れ替えになったとき、以前のものとは違い、原図と用紙を入れてやると出口から原稿と焼かれた図面が別々に出るようになり、出口には原稿受けができていた。見た目にはすごく便利になったようだったが、使ってみると困ってしまった。

 

 以前はロール紙を使い、2枚の原稿を縦に並べて必要な部数を焼いていた。今度はそれができない。やろうとすると、原稿受けが邪魔になり、間が空いてしまう。

 ある時、2枚の原稿を縦に並べて隙間を開けながら忙しく焼いていた。ふと気が付くと、2枚じゃなく3枚の原稿を入れてしまっていた。「しまった!」と思った。でも、それがすごく楽だった。ゆっくりとしかも3枚の原稿が1枚の原稿かのように焼かれてきた。無駄になる隙間がない。ロール紙を使って焼いているから図枠で切っても、殆どきし麺のような細長い紙くずしかでない。

 

「失敗は成功のもと」とはよく言われることだ。去年ノーベル賞を受賞した田中耕一さんも失敗したことが発明に繋がったという話をきいた。「間違えて金属微粒子とグリセリンの溶液を作ったことが成功につながったとして 『間違ったうえに、捨てるのはもったいないと思って使ってみたのが良かった』」と言っている。

 

私が経験した「失敗」はほんの小さな小さな「成功」だった。だけど、自分にとってはこれでようやく道具を使いこなしたという安心感が生まれた。私か農協に勤めて大失敗をしたことがある。その日に同級生から「機械に使われるんじゃなくて、使ってやればいい」といわれたことがある。まさしく、そのことが実現したときだったと思う。


<< No. 239

INDEX

NO.241 >>